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鉄窓の花びら 死刑囚へのレクイエム
2014/05/07(Wed)
高橋良夫著 「鉄窓の花びら」 死刑囚へのレクイエム

この本に出合ったのは もう15年程前になる

図書館で借りて読み 色々考えさせられた本であった

手元に欲しくて 何度か探したが タイミング悪く入手できなかった

法学部だった娘が 死刑囚・死刑について調べる為 大学の図書館で借りてきた時は驚いた

やっと手に入ったので また読んでみた

加賀先生の本に親しんでいたので 死刑囚の事も色々調べていた私は

この本の登場人物についても 心あたりがある


拘置所長をしていた著者は 死刑囚との交流を体験し 死刑制度の疑問を訴える

極悪人である 人間としての情を持たない 更生はあり得ない!と死刑を求刑された彼等

死刑が確定すると 直後は様々なパターンで精神の異常をきたすらしい

しかし。。。

人間じゃない!と言われた彼等は そこから奇跡のように人間に生まれ変わるのだ

どうやって?

救いの手を差し伸べてくれる人がいる

正田昭には 洗礼をしてくれた神父様 老母・クリスチャンの可愛い人・教かい師・加賀乙彦先生・・

永田洋子には 父や同志の植垣氏 瀬戸内寂聴さん。。。。の ように。。。

そして 写経であったり 仏教であったり キリスト教だったり

いつ殺される(死刑執行は突然)のか解らない 極限の恐怖の中

半分は死人のような自分を その内面を深く掘り下げ 客観的に分析する

自分を許す事によって 人の痛みを知り 自分の罪の重さに愕然とするのだ


著者は彼等死刑囚の人格変化を 間近に見てきた

執行に立ち会う事も もちろんあった

娑婆の人間よりも人間らしく 心根まで更生した人間を  

執行まで今日か?自分か?と毎日苦しめたあげく 残酷に殺してよいのか。。。と思う事も多かったという


被害者にしてみれば 犯人は憎い   許せるものではない

刑の確定から6か月以内に執行。。。という法律(今は?)

昔も今も守られていないじゃないか? 

もし誤認だったら? 冤罪だったら?

死刑執行後では取り返しがつかない  法務大臣だって人間 怖いだろう・・

執行のサインとハンコウは 「人を殺せの命令」だからね! ある意味で殺人である


5年 10年 更生するには十分な時間があるのだと思う

最後まで 極悪人のままの犯罪者もいるだろうけれど。。。



加賀先生の「宣告」と同じくらい 何度も読んでいる本である

 

 

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